コミュニティFM局

宇都宮市コミュニティFM局が開局することになり、それを取材して原稿を書かねばなりませぬ。

で、取材はまだなのですが、思いついた事を書き留めてみました。もちろんこれ、ほとんど使えませんが、何とか切れ端くらいは役立てられないかな、と思っているので、悪戦苦闘が予想されます。

 

 コミュニティFM局は、地域のコミュニティを活性化させると同時に、それを育てる役割があることが、研究者などから指摘されています。コミュニティとはひとつの塊ではなく「家族→町内・自治会→地域→市町村→都道府県→地方→国」といった地理的な重層性や、趣味の同好会や政治結社、宗教団体などのような「同じ興味や思想を持つもののつながり」におけるフレキシブル性、多様性など、さまざまな特徴を持っています。これらの特徴をさらに強めるのが、メディアの役割のひとつと言っていいでしょう。国家への帰属意識や郷土愛といったものも、メディアを触媒として広がり、強まっていきます。コミュニティとは何かという問題ひとつとっても、実は簡単な答えがでるものではないのです。
 さらに近年はTwitterFacebookなどに代表されるSNSも盛んであり、若者だけでなく年配者も積極的に活用しています。そんな時代に、改めて「コミュニティとは何か」「コミュニティの役割とは何か」そしてそういう中での「コミュニティ・メディアの役割とは何か」という問いに、私たちはもう一度きちんと答えを出さなければなりません。なぜならば、現代社会とは「いかに情報を流通させるか」に本質の一端があるからです。
 身近なメディア、楽しいメディア、役に立つメディア——そのような表面的なことにとどまらず、コミュニティFM局を知り、活用しながら、地域の現在と未来について、一人ひとりが考えることも、欠かせないのではないでしょうか。
 特に、宇都宮市の抱える大きな課題は、その多くが「いかに地域社会を充実させるか」です。LRT(新公共交通システム)は街の風景を変えるだけでなく、場合によると生活そのものを変えるでしょう。また宇都宮市の基本方針である「ネットワーク型コンパクトシティ」を成功させるためには、物理的な環境整備だけでなく、住民の「地域への帰属意識」をいかに高めるかも重要なポイントでしょう。
 そうした状況にあって、地域の身近なメディアが誕生するということの意義は、決して小さくはありません。スモールメディアだから経済的影響が少ないかどうかも、実は未知数です。地域企業がメディアに何を求めているのかによって、ローカルなスモールメディアであっても大きく貢献することが可能であるのは否定できません。
(このあたり具体的なデータ参照など不可欠。探す事)
 今年開局したばかりの、栃木市コミュニティFM局「くらら」は
(以下現状)
です。
 こうした先行事例を見るにつけ、宇都宮市の「ミヤラジ」に期待する役割は、決して小さくはないでしょうし、それは地域住民一人ひとりの「コミュニティ度」のリトマス試験紙でもあるのではないでしょうか。